リムジンバス(2)

さてこの成田空港行きリムジンバスですが、本日は都内某ホテルから乗車しました。TCATからよりもここの方が私には便利です。宿泊者でなくともホテルのロビーでバスを待てるのもなかなかよいです。

ここは、ホテル内にリムジンバスのデスクがあって、ホテルの係員とバスの係員が両方常駐しています。ホテル前から空港バスが発着するのはよくありますが、多くの場合、ホテルとバス会社との関係は、乗降場所を貸す側と借りる側というだけでしかなく、ホテル側はバスには一切関わらないのが普通です。というか、互いの間にはものの見事にキッパリと線引きがされていると言っていいでしょう。一般にバス会社の感覚として、素人に自分たちの仕事に関わりを持たせたくない、というマインドがとても強いと感じます。プロ意識といえば聞こえはいいですが、この意識のために柔軟なサービスができないような場面はいろいろあるように思います。でもここでは、バスのチケットの販売や乗客の案内などもホテル側が結構関わっていて、宿泊者にとってはホテルのサービスの一部であるかのようにリムジンバスを使えるという安心感があります。双方の係員のコミュニケーションもよくできていて、連携サービスとしてうまくいっているように見えます。このへんの関係のうまい塩梅と言うのでしょうか、そんな上手な関係がバス会社との間でできていると、ちょっとしたことですが気持ちのよいサービスになります。

 

でも今日は、その「うまい塩梅」というのに大きな?がつくような場面にあいました。発車時刻を5分過ぎてもバスが出発しないのです。まあ別に急いでいたわけではないのですが、どうも様子が妙なので、双方の係員に聞いてみました。乗車予定の客がまだ来ないとか、まあ何だかよくわからないのですが、要は、バス会社側の判断というよりは、どうもホテル側が発車をストップさせているようなのです。さらに数分がたって運転手とバス会社の係員どうしで「これじゃおはなしにならないね」などとささやきあっていて、さすがに少しいらだっている様子です。どうも、ホテルとバス会社との関係では、ホテル側がバス発車のゴーサインを出すことになっているようで、リムジンバスの運転手と係員も、「こちらではどうにもなりませんで・・・」と困惑しています。

リムジンバスはホテルの送迎バスではなく、あくまで乗合の「路線バス」です。にもかかわらず、ホテル側の都合で一方的に発車を大きく遅らせて、ホテル宿泊者以外の一般乗客まで巻き添えにする、というのは、(「公共交通サービス」の観点からは)明らかに変な話に思えます。ホテル側が発車の判断をする、というのは、たとえばロビーで取り残されている乗客がいないかどうかの最終確認をする、というような事を想定したものと思うのですが。

結局は、その乗車予定?の乗客がどうなったのかもよくわからないまま11分遅れで出発し、でも途中は渋滞ゼロで所要60分で成田空港に到着しました。11分という遅れそのものはどうってことはないのですが、バス会社とホテルとの関係を考えさせられました。「定時運行」という交通事業者側のサービス意識と、宿泊者への臨機応変なサービスというホテル側の意識との間には、なかなか相容れない隔たりがあるのでしょう。両者のあいだで「どこに線を引くのか」、というような明文化されたルールがあることよりも、「よいサービスのために、どこで折り合いをつけるべきなのか」という感覚的な共通認識が、両者の間で現場レベルでできるかどうかだと思います(それがなかなかできないから、それぞれ別々のサービスになりがちなのですが)。公共交通におけるサービスの連携、というのは思いのほか難しいことのようです。

 

バスのダイヤ改正

17日間の海外出張から帰ってくると,桜が咲いていたり,前述の通り息子がいろいろな言葉をしゃべりだしたりと,いろいろなことが変わっています.

以前は,海外旅行から帰ってくると,まずその間の新聞をずっと読むのが常でした.でもいまは,海外でパソコンを持っていくようになってインターネットを常に使うようになると,ニュースに関してはもう帰国後の浦島太郎状態というのはなくなって久しくなりましたね.

今日久しぶりに大学に出て,あれれ,と思ったこと.
いつも使っている,横浜駅西口から大学近くまでのバス(浜11系統)が,昨日の22日から(私にとってはまさに突然に)ダイヤ改正していました.横浜駅発9時台と10時台が増発されたのです.

いままでは,横浜駅8時台発は,利用者も多いが本数も多いので混雑は特に問題ではなかったのですが,9時台・10時台発がとても混雑がひどかった.そのくせ,横浜車庫行きなどいうバス(車庫に戻る系統)はガンガン出ていて,それをほんの少しだけまわして浜11系統を増発すれば,ほんの少しの追加コストでサービスは大いに改善されるのに,と,会社に投書しようかとさえ何度思ったことかしれません.そこに,この突然の増発です.一利用者としてまずは大歓迎ですが,何をいまさら,というのも本音です.やれることは先手を打っておかないと,時すでに遅しですよ.相鉄さん.

子供の絵本

22日にパリから成田に着きました。まだかなり時差ぼけです。

帰ってみると、1歳7ヶ月の息子は私のことを忘れずにいて、これは一安心。2週間の不在の間に、ずいぶんボキャブラリーが増えていて、前は、車を見てもただ「ブーブー」と言っていただけなのが、帰ってきてみると、「バシュ(バス)だ〜」などとバスを指差します。クリチバの写真を見せると「バス、バス」と大興奮!クリチバの3連節バスのペーパークラフトを組み立て見せるとこれも大興奮で、これは壊されること必至なので、すぐに大学にもって行くことにしました(これはお土産ではなく、お父さんのものです!)。別にバスに興味を持たせるようなことなど、何もしていないんですが。

2歳用の「こども百科」というような絵本を私の不在中にいただきました。動物や鳥、ヒトのいろいろな部分、乗り物などの絵がのっているような本です。ところが、どういうわけか鉄道関係だけが他に比べて妙に詳しく、動物はゾウ・キリンなどというレベルなのに、電車は、のぞみ(700系)・こまち(E3系)とかアルファリゾート21・サンライズ出雲まで名前入りでたくさん並んでいます。色別にモノを分けているページでは、赤:トマト・ポスト、黄色:バナナ・レモン・・というかんじなのに、青色は、空・しんだいとっきゅうほくとせいごう(寝台特急北斗星号)となっています。まあ、自然界には空と水以外に青色は少ないですが、さすがに偏りすぎなような。でも、このページを見せて「しんだいとっきゅうほくとせいごうは?」と息子にきてみると、ちゃんとその列車の指差すのにはビックリ。

パリでは、いちおうお約束として、子供服売り場とおもちゃ売り場・絵本売り場をのぞきましたが、TGVやメトロなどがいろいろのっているような絵本は、見た記憶はありません。もちろん探せばあるのでしょうが、そうそう一般的ではないのでしょう(機関車トーマスのシリーズはもちろんありました)。TGVはともかく、あのパリの薄汚いメトロやRERをみている子供たちが、電車に目を輝かすかどうかはやや疑問とも言えます。ヨーロッパの他都市では、「公共交通のブランド戦略」などという仰々しい(皮肉ではなく、とても大事なことです)戦略をうちたているところも多いですが、子供向けという意味ではどうなのでしょうか。日本の場合は、上のような例をみると、戦略があるかどうかはともかく、結果としては成功(?)しているのでしょう。これから海外で機会があるときは、よく子供向け商品をいろいろ見てみようと思います。

 



 

そして、ナイロビのBRT (Bus Rapid Transit)構想
ケニア政府およびナイロビ都市圏政府の道路管理者が、既にBRTをかなり検討し始めているというのは前述の通りです。印象では、ナイロビのBRT構想が何を目標にしていて、どの程度のパフォーマンスを想定しているのか、詳細設計はもちろんまだであるとしても、まだ具体的なイメージを持ちえていない印象です。現状としては、「とにかくBRTはとてもすばらしくこれがナイロビにとってベストの交通対策(政策)だ」という意見で、とりあえず道路管理者および公共交通の規制当局の実務者はほぼ一致した段階、と思いました。

 

多くのBRT導入都市(成功したとされる都市)での共通点として、市長などの当局者の強力なリーダーシップの存在が指摘されています。クリチバのレルネル元市長や、ソウルのイミョンバク前市長(現大統領)の名前はよく出てきます。ただ、これからBRTを導入する場合では、個人としての強力なリーダーの存在がBRT成功の必要条件だ、といえばそれは本質ではないのでしょう。一般的な鉄道計画や道路計画と BRT計画との根本的な違いは、道路管理当局・都市計画当局・公共交通の規制当局、そして交通管理者(警察)どうしの連携がとても重要で、それによってはじめてよい計画の策定と高いパフォーマンスの運用が可能となることです。これらの当局者が一体となって建設的な仕事ができるのであれば、強力なリーダーは後からついてくるのかもしれません。ケニアでは、どこに行っても、関係者の多さ(”so many stakeholders”)を行政当局者の誰もが問題としてすぐ口にします。行政の組織改編がいろいろ実施されていると聞いています。このあたりは是非、ケニア自身の手で解決していって欲しいと思います。

 

ナイロビについて言えば、見かけだけのサルマネBRT計画になってはいけないということに尽きます。関係者の連携ということに少し重きを置きすぎた記述となりましたが、構想の具体化にはほかにも大きな課題があります。ネットワーク計画や交通運用計画ももちろん大事ですが、それ以前の課題として、どのような政策目標(複数)を設定して、かつそれらの優先順序をつけるかです。そして難しいのは、想定する利用者層です。


交通量のおそらく3分の2を占める自家用車の抑制を主とするなら、全世帯の約1割の自家用車保有世帯と、自動車保有予備軍が対象となります。要するに高所得者層で、車(日本の中古車ですが)も買えれば、1リットル110円程度のガソリン代も問題なく払える人々です。彼らは、セキュリティの観点からも、CBDの中のほんの短距離の利用でも車を使います。一方で、ナイロビの人口のおそらく半分は、バスやマタツに乗るお金(1乗車で約60円)も惜しい低所得者層で、多くは何キロも歩いて通勤しています。夕方、工場地区からスラム地区まで、延々と歩いて帰る人の途切れない列が続くのをみましたが、これは壮観です。交通計画としては、現状のバス・マタツの利用者の単純なシフトを想定するのが簡単ですが、でもそれではナイロビの問題は解決しません。ここは、私もまだ確信を持てずにいるところです。

 スラム

<スラムを遠くから>

都心方向の道路容量が交通量に対して小さいことは現実に大きな問題で、現に多くのプロジェクトが進行中で、現地の関係者もこのことを指摘します。しかし、よりクリティカルなのは、都心が受け入れ可能な自動車容量の方のように思います。ナイロビは、都心そのものはそれほど面積としては大きくありません。その都心は、まずビジネス街・官庁街は緑も多く、うまく整備をすればさらに魅力的な空間になり、文字通りアフリカを代表する都市になる風格を備えています。またダウンタウンもとても活気があります。ところがいまは、そのさして広くはない都心を、道路を走行する車と駐車車両、客待ちのバスとマタツ、そして路外駐車場が埋め尽しています。このままでは、ナイロビの交通機能よりも先に、都心機能がマヒするように思います。交通混雑の問題を、容量拡大をベースとした交通問題としてだけ扱うべきではないと思います。少なくとも、都心流入部の<見かけ上の>顕著なボトルネック(いくつかのラウンドアバウト交差点)の除去だけでは、問題は短期的にすら解決しないと考えるべきです。

その意味で、ナイロビのBRT構想の主たる位置づけは、都心への流入交通の抑制と、魅力ある都心空間(低所得者層が多く集まるダウンタウンも含めて)を作り出すための手段とすべきだ、というのが現段階の私の直感です。BRTが想定すべき利用者も、これをベースに考えるべきというのが、これも現段階の直感です。

マコリさんの調査では、調査の実現性などから、内容はあくまで交通に限定して、対象者は自家用車利用者とバス・マタツ利用者に限ってはいますが、上記への拡張はこれからの課題です。

※以下、写真を数点。


道路拡張 
<郊外で進む道路改良>
郊外に限らずですが、低所得者層の密集住宅街(不法占拠ではないという意味ではスラムではない)と、高所得者層の緑の多い戸建て住宅街が、ところによってはモザイク状に分布しています。郊外に向かうと、幹線道路から一歩入るところにところどころ密集住宅街があり、中・高所得者層の集合住宅やエステート(住宅街)は、幹線道路沿いよりも、そこから数キロ入ったところに点在しています。BRTにするとしても、かならずしも幹線道路沿いに人口が張り付いていないケースが多いので、このあたりの設計(乗継バス?パークアンドライド?・・・)がとても難しそうです。

都心
<都心の歩行空間1>

都心2
<都心の歩行空間2>

車だらけ
・都心の道路は車であふれています。


バス2
・都心のバス乗り場。車掌がバスの系統番号(24番)の札を手に持って客引き中。
画面ではよく見えませんが、同じ24番のバスが後ろにずっと並んでいます。客が集まったら出発。
バスの多くは、シート定員が30人から40人。

マタツ
・途中停車するマタツ。ほぼ全てが日本のバンの中古。
 バスとマタツは系統番号は共通。ただし、都心側のターミナルがバスとマタツで異なる。また、バスはバス停のみに停車だが、マタツはどこにでも停車。運賃は”ほぼ”同じ。ただし、郊外の遠くまで行く場合はマタツのほうが高い(バスは少なくなる)。
定員は、運転手と車掌を含めて14人で、これは厳守。でも日本なら10人定員なので、かなりのギッシリ度。もっとも、マタツ用の中古のハイエース・キャラバンは、旅客タイプよりは貨物車(4ナンバー仕様)のほうが改造の自由度が高いので人気なようです。
ナイロビの交差点からいろいろ見えてくること

ナイロビの激しい交通渋滞の元凶はラウンドアバウト(ロータリー)。というのが、衆目の一致した見方のようです。研究者からもケニアの道路管理者からもそんなコメントは何度も聞きましたし、ガイドブックにさえもそんなコメントがあります。いままでずっとこう指摘され続けているにもかかわらず、私が見聞きした限り、交差点改良の事業(大してお金がかかるわけではない)が行われた形跡はありません。


 ラウンドアバウト

<ラウンドアバウト>

交通工学的に見ると、ラウンドアバウトは信号交差点に比べて、交通量が大きくないときは(信号待ち時間なく一時停止だけであるため)所要時間は短くなる利点があるが、交通容量そのものは数割程度落ちるとされています。流入交通量が交通容量に近い状況だと、ほんの数%の交通量の増加で渋滞が加速度的にひどくなる、というのが交通工学の常識ですから、ナイロビのような交通量では、ラウンドアバウトはメリットよりもデメリットの方がずっと大きく、渋滞のボトルネックになるのは明らか、ということになります。

 

技術的にはその通りなのですが、事の本質はもっと根深いように思えます。まずこのラウンドアバウトでの交通制御ですが、交通量が少ないときは、イギリスとほぼ同じで、全ての方向(多くの場合4方向)から車が順次ラウンドアバウト内に流入してきます。問題は混雑時で、交差点の全ての流入口に立っている交通警察官がマニュアルによる交通制御を始めます。このとき、同時には1方向のみしか交差点に流入させません。つまり、4枝交差点(十字路)であれば、信号1サイクルにつき4現示ということになります。これでは、信号交差点に比べて交通容量はほぼ半減です。さらに問題なのは、警察官が何らかの原則に沿って制御しているようにはとても思えない(警察官の気分?)ことです。交通渋滞を引き起こすために警察官が存在しているかのようで、こんな警察官が各交差点にほぼ必ずいるので、市街全体ではとても多くの交通警察官がいることになります。警察官は、取締りにはとても熱心にみえますが、円滑な交通流の実現という意識は、すくなくとも現場には無いようにさえ思えます。もっとも、渋滞がひどくなるとドライバーはてんでバラバラな振る舞いをするので、そのようなカオスな状況を防ぐ、という意味の効果は確かにあるのですが。ナイロビでは、他の途上国と同様に運転ルールやマナーは???ですが、警察官の指示にはきちんと従います。


 警官

<進むのは1方向のみ>

警官2
<交差点の警察官>

要は、道路管理者と交通管理者(警察)の連携が現状では全く出来ていません。ケニアの道路管理者と話をすると、ラウンドアバウトがボトルネックとは皆が言うものの、交通制御がよくない(警察が悪い)とは自分からは言い出しません。数人のキーパーソンと話しただけですが、どうもこれはセンシティブな問題とみました。ちなみに交通警察は、国の直轄だそうです。

 

ナイロビの都市交通
 いま、シャルルドゴール空港のラウンジです。ですが、内容はナイロビです。

2年ぶりのナイロビですが、交通じの状況はずいぶん変わっていました。もっとも、前回は選挙後の暴動の余波で外出も最小限にしていたので、前回しっかり見ることができていなかったという面はあります。

まず交通量(自家用車)が増えたこと。2年前もとくにピーク時の都心方向の渋滞は激しいものでしたが、日中の市中心部の混雑はさほどではありませんでした。ところが今回は、朝夕の放射方向の混雑はもちろん、日中の渋滞もものすごいことになっていました。のろのろ動く、というものではなく、止まったら最後、あとはビッチリ動かない、という(かつての)バンコクのような渋滞です。

それから、バスが増えたこと。ナイロビは、日本の中古のハイエースやキャラバンなどのバンを使ったマタツというミニバンが、数年前では公共交通の9割弱の利用を占めていました(JICAのパーソントリップ調査による)が、いまの感覚だとバスが1/4くらい、地域によっては半分近いのではないかという感覚です。とにかく、前は街中がマタツだらけだったのが、今回は違っていました。

さて、マコリさんの研究は、ナイロビにBRTを想定したバスを仮想的に導入した場合の利用者の意識調査をするものです。交通状況がだいぶシビアになってきたこと、それから国や市のお偉いさん方が、ボゴタへBRTの視察をするなど、公式には計画は出来てはいないものの、BRTについてはかなり気が熟してきたようです。マコリさんの研究が、タイムリーなのか、それとも時機を逸してしまったのか、これはマコリさんのこれからのガンバリにもかかってくるのかもしれません。
ケニアの週末
ここナイロビでも、クリチバのときと同様かそれ以上にいろいろなアポイントメントや現地踏査で、かなりハードです。ここでは、うちの研究室のケニア人の社会人修士学生のマコリさんが、ほぼ全ての行程をアレンジしてくれました。

さて、ナイロビ到着は日程の関係で12日夜となり、週末はぽっかりと予定が空きました。そこでマコリさんと、ナイロビから2時間強のナクル国立公園まで行ってきました。出張中ではありますが、2週間以上もあれば何も仕事ができない週末がどこかでやってくるので、そこはご容赦くださいというところです。

ナクル国立公園の大きさは、イメージとしては箱根の外輪山の中くらいでしょうか。ここが外界と完全に柵で囲われていて、中は数件の宿泊ロッジや管理事務所があるだけで、遊牧民も含めて誰も居住していません。公園内は、道路(やや悪路)以外の自動車走行は禁止で、下車も基本的に禁止です。

国立公園内にいたのは4時間ほどでしたが、多くの動物や鳥を見ることができました。外から移入した動物も多いというのも、比較的簡単に動物を見つけられた理由かもしれません。

インパラ
インパラ

フラミンゴ
フラミンゴ(とシマウマ)

他にも、サイ、ヒヒ、ハイエナ、バッファロー、キリンなどがいました。残念ながら、ライオンなどの肉食獣にはあえませんでした。

ナイロビからの道路は国土の幹線道路にあたり、確かフランスの援助で大幅に改良され、市街地はバイパスがありところどころ立体交差になっています。国立公園も面白かったですが、移動途中で、大地溝帯を上から見下ろしてみたときは、なかなか壮観でした。



ついにクリチバに

 とにかく、中村文彦先生と一緒にクリチバ市(ブラジル)に行って、そのうえクリチバ市のキーパーソンズの話を直接うかがえる機会はとても貴重なので、無理をして日程をくみ上げて、この世界一周の出張となったわけです。ブラジルのビザを取るのも冷や汗ものでしたが(通常3週間かかるところを、出発2週間前に3日間で取得しました。別に不正もなければコネも使っていません)、ついにやって来ました、地球の裏側まで。(といってもこれを書いているのはナイロビ最終日です)。

クリチバの都市政策やバスシステムについて、中村文彦先生をさしおいて語るのは文字通りおこがましいので、ここでは、クリチバのバスシステムについて感じたことを簡単に。

幹線軸

 いままでBus Rapid Transit (BRT)
を、必ずしも正しく認識していなかった、と思いました。
 1つはシステムや運用の面で、もう1つは導入意義において。(蛇足:BRTという言葉ができる前から、クリチバではこのバスシステムが既に存在していたのですが、クリチバ市の英語のパンフレットで「Bus Rapid Transit (BRT)」と銘打っているので、ここではBRTという言葉を使います)


 BRT
といえば、専用の走行空間(レーン)があることに加えて、なんとなく、(1)バス優先の高度な信号システムがあり、(2)一般車が渋滞で所要時間がかかるところを速く正確にバスが運行され、(3)輸送力を確保するために2連節・3連節の車両が運行する、、、というイメージがあります。もちろんBRTとはそれら全ての要素が入っているわけではなく、都市やシステムによって少しずつ異なっているわけですが、それをどこまで我々「専門家」が認識しているかです。ちなみに、BRTのひとつの代表例であるクリチバについては、上記であてはまるのは基本的には(3)だけで、いわゆるPTPSのようなシステムは基本的にはない(線状開発のため、バス専用道がある開発軸を横切る幹線道路は少ない。だからそもそも路線上にクリティカルな交差点は少ない)し、バスよりも自動車のほうがピーク時でも基本的にはかなり早い(開発軸では、バス専用道に並行した2本の一方通行の幹線道路が整備され、信号が系統制御されとても流れがスムーズ)。クリチバのことを少しでも知っていればどれもとても当たり前なのですが、なかなかそこまで思いが到っていませんでした。このことは、おそらくクリチバ以外のBRT導入都市についても同じことが言えるように思えます。


 また
BRTの導入意義についても、クリチバは、とても大雑把に言えば、線状開発という土地利用政策のなかで位置づけられて、加えて既存のバスの改善をめざしたという経緯ですが、他都市では自動車に対して卓越したサービス(所要時間)を提供する公共交通機関として導入されたり(たとえばジャカルタ)、既存の混沌としたバスを整理して大きな輸送力を確保することが第一義的な目的であったり(たとえばボゴタ)など、導入目的の優先順位が各都市について異なっています。公共交通システムとしてだけBRTをみれば、その運用システムや道路空間設計などに目がいきがちですが、そこだけをみていると、そもそもBRTにはものすごく多くのバリエーションがあるわけで、たとえば新たにBRTを導入したいといったときに、単に特定の都市の表面的なマネに終わってしまう可能性があります。

 そんなサルマネ
BRTが既に世界には現れつつあるように思えます。この話題はナイロビに続きます。

 
トロント
  日本からブラジルへはニューヨーク経由が一般的なようですが、私はトロント経由にしました。なかなか行く機会がない場所ですし、何よりトロントは、乗り継ぎの仕掛けなど、都市公共交通ではいくつか面白いものがあるので、2泊することにしました。


 市内は、地下鉄・トラム・バスともに
3ドル(260)均一料金で、バス・トラム・地下鉄を改札内乗換えができる駅がいくつもあります。少し面白いのは、このトロント交通局(TTC)での”Transfer”という用語の意味です。これは通常の「乗換え」という意味ではなくて、「いったん改札を出て乗り換える」という特別の意味になります。このような駅は地図上でTTransfer Required)と書いてあり、その場合は改札外乗換えになるので、乗車時に乗りつぎ券(乗車後1時間有効)を事前にもらっておけ、ということになります。「乗継ターミナル駅」を見に行く私は、Tマークがない駅に行けばよいわけです(いくつも行きました)。「乗継可能駅」ではなくて、「乗継券が必要な駅」を示しておくというのが面白いといえば面白いところです。


transfer
地下鉄ではこの機械から乗継券をもらう

noritugi
トラム駅(右)とバス停(左)から階段を下りれば地下鉄コンコース (ここは改札内)

jitensha
多くのバスに自転車ラックがついています。実際に使われているのを見たのはこれが唯一。


 さて、どうでもいいことですが、
D社の「地Qの歩き方」は、国ごとで都市公共交通の案内がきちんと書いてあるものとそうでないところの差というかムラがとても大きいです。カナダはイマイチ。上記のようなことはなんとなく書いてあるだけで、その記述の中途半端さが私には理解不能です。もっとも他社はもっとダメ。海外で一般的なロンリープラネットもダメ。D社は地図がとても見にくく更にときどき不正確なのがとても嫌(2005年版マレーシアでは、KLセントラル駅の地図上の位置が完全に違っていたとか、情報が古いなどいうのとは次元が異なるミスがちょくちょくある)で、街歩きにはとても不向きなのですが、いつもしかたなくD社のガイドを買うことになります。ちなみに今回は、4冊(カナダ、ブラジル、ケニア、フランス)のガイドブック(D社)を持っていくので、それだけで結構重いです。

世界一周
キリマンジャロ!
かなり久々のブログになります。

3月5日から21日まで、世界一周の途にあります。主たる目的は、ブラジルのクリチバで、バスシステムだけでなく市の行政・大学にヒアリングをすること、そしてケニアのナイロビで、学生指導で都市交通の現状調査と市民アンケート調査実施に立ち会うことです。2つ別々に行く日程が難しく結果的に世界一周することとなりました。せっかく一周するので、ブラジルへはトロント経由、ナイロビからはパリ経由で、それぞれ都市交通をじっくり見てくることになります。

もう既に旅も半ばでちょうどナイロビに到着したところです。写真は、ヨハネスブルグからのフライトで 、ちょうどキリマンジャロ山頂を通ったところです。とてもラッキーで、乗客みんなが左側の窓に釘付けになりました。一歩遅れた私は外が見えず、ビジネスクラスまで侵入してようやく見ることができました。でもこんな山頂近くを飛んで大丈夫だったんですかね。富士山の山頂近くを通った旅客機が乱気流で墜落したこともかつてあったことですし。
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