• 2011.09.11 Sunday
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一定期間更新がないため広告を表示しています

帰国しました。
12月になってブログの更新をせぬまま、17日に帰国しました。そしてようやく20数日ぶりにブログを更新しています。

まずは、ブログを更新しなかった言い訳から。

別に体調を崩したわけでもなんでもなく、むしろそれまで風邪気味だったのが治って、とくに最後の2週間は充実した日々をカイザースラウテルンで送っていました。資料収集が佳境になってきたり、学内での2回の講演の準備やらで、夜も作業をしている日が多くてブログが後回しになってしまったことがひとつ。もうひとつは、風邪が治ったのでアルコールを解禁して、作業をしないと決めた夜は、食事がてらビール(これがうまい!)を飲みに行っていました。一人で飲んでいるとどうしてもピッチが早くなるので、たいして飲んでいなくても、宿に帰るとなんだか酔いがずいぶんまわったような気がして面倒になって寝てしまう、こんなサイクルを繰り返していました。

大学のスタッフで飲みに行ったこともありました。きっかけは、ハーグ先生と話していて「『豚の胃袋』を食べたことがあるか?」ということになり、ないのなら是非食べに行こう、ということで、名誉教授のトップ先生も含めて、研究室スタッフ全員で『豚の胃袋』を食べにいくことになりました。ソーセージは豚の小腸でつくりますが、この料理はそれを胃袋で作るのでその名があります。もちろん1本まるごとでは巨大なので、スライスして焼いて食べます(胃袋の部分は食べません。なので、別に胃袋に詰めなくてもいいんですが)。ドイツのコール元首相が大好物で、外国の首脳にこれを振舞うのが定番だったとか。賓客をもてなすには素朴な料理ではありますが、肉以外にもいろいろ入っていてなかなか美味です。このときはワインをずいぶん飲んで、これまた宿に帰ってすぐ寝てしまいました。

さて、2回の講演は、出席者は基本的には研究室関係者がほとんどでしたが、他の分野の先生も数人いらっしゃっていて、そのなかに緑地計画が専門のヴュスト先生がいました。彼は、カイザースラウテルンの街の中心部にある日本庭園の設置のときにいろいろ尽力をされた一人です。その日本庭園はヨーロッパではかなり大きなもので、私も行ってみたかったのですが、冬季の約半年は休園なので残念に思っていたところ、ヴュスト先生から「それなら私が案内しましょう」となり、閉園中の日本庭園を、わざわざ見せていただきました。多忙なハーグ先生までおつきあいいただいて、3人で雪が降った直後の風流な日本庭園を楽しんできました。外のドイツの町並みを望みながらの日本庭園も面白いものです。
庭園


スタッフと

ハーグ先生以下のスタッフとのスナップです。最後の講演の時には、この写真を大判に印刷したものに寄せ書きをいただいて、さらに大学のラベルのワインまでいただきました(後でラベルをよく見てみると、これがなかなかいいワインのようです。まだ飲んでませんが)。こんな感じで、カイザースラウテルンでは、滞在の最初から最後まで、ハーブ先生ほかスタッフの皆さんや他の分野の先生にまで、とてもよくしていただきました。もちろん飲み会ばかりでなく、資料の収集でも、いろいろコンタクトを取っていただいたりして、とても感謝でいっぱいです。

3ヶ月間の海外滞在も実は初めての経験でしたが、幸い、トラブルにも何もあいませんでした。ひとつあるとすれば、オランダのデルフトでM1の小松君に会うときに、ブリュッセルで列車に乗り遅れて、小松君に迷惑をかけてしまったことぐらいでしょうか(その数週間後に同じくデルフトを訪れたわが土木教室の細田先生は、列車が遅れても約束の待ち合わせ時間にきちんと間に合ったそうですから、やはり細田先生はさすがです。)。

トロンハイムでもカイザースラウテルンでも人のつながりができて、専門分野の交流もできて、とても充実した3ヶ月をすごすことができました。このブログでは、専門と日常との間のようなことを書いていましたが、専門的な話はまた機会を作って、ご報告できればと思っています。また、滞在の備忘録も兼ねているので、ときどき思い出してブログを追加していきます。もちろん、できれば滞在記以外の通常のブログもこれから随時アップしていこうと思います。

ということで、今回の記事でブログはおしまい、ではありません。引き続きお付き合いください。
公共交通で買物

クリスマスです。横浜駅も夕方はいつもより人が多い気がします。ケーキ屋の前は大行列でした。

さて、ドイツは小さな町でもどこでも、12月上旬からクリスマス前まで「クリスマスマーケット」が街の中心の広場などに出て、地元の民芸品やソーセージ、グリュ‐ワイン(温ワイン)などの出店が出て、なかなかの賑わいになります。強いて言うと日本の縁日みたいなもんでしょう(風情があって、でも売っているものがなんとなく安っぽいのも、日本の縁日ふうです)。とくに、帰国直前(16日)のフランクフルトの中心部は、買い物客とクリスマスマーケットに来る客とで、横浜駅の西口以上の人でした。

話は、カールスルーエです。カイザースラウテルンを引き払った後、せっかくなのでカールスルーエに寄って来ました。クリスマス前の土曜日(13日)だったためか、こちらも中心部の歩行者専用道路(いわゆるトランジットモールですね)は、歩行者で大混雑です。有名な話ですが、ここの通りは、片方向に1時間40本以上のトラムが運行されているので、文字通りトラムが人をかき分けて走っています(もちろんかなりゆっくりです)。ちなみにここのトラムの区間の地下化(地上と地下の2層化)計画は、住民投票でGoとなってからなかなか進展していません。カイザースラウテルン大学のトップ先生、ハーグ先生ほかのスタッフは、ここの地下化の必要性や意義について懐疑的というかやや批判的なコメントをされていたのが印象的でした。
カールスルーエ

多くの人が、この中心街にトラムでやってくるわけですが、そんな歩行者空間のど真ん中になぜか大型路線バスの車両が停車していました(ちょっと迷惑な気も)。kostenlos
これ、無料の荷物預かりサービスでした(ドイツ語で、荷物サービス 無料 と張り紙がしてあります)。いろいろな店の買物袋がバスの中においてあるのが見えました。確かに、このような商店街では、一つ一つの店では荷物預かりはしてくれないだろうし、でも荷物を持ってこの通りを歩くのもナンだし、ましてや混雑したクリスマスマーケットを大きな買物袋を提げて歩く気はなくなります。

公共交通で買物に来る人はかさばるものを買わない、などといいますが、ネックになるのは、これは公共交通での移動が不便だから、というよりは、大きなものを買って街を回遊できない、楽しめないから、なわけです。当たり前のことなのですが、中心市街地(商業地)の活性化や、公共交通の活性化には、この点はもっと重要視されていいと思います。
さらにちょっと驚いたのは、このバスを覗いてみたら、ここの運輸連合のロゴのはいったセーターを着ている人が荷物預かりを担当していたので、これは交通事業者によるサービスと思われる(ドイツ語ができないもんで、確認できませんでした)ことです。カールスルーエでの、街と公共交通との関係を象徴しているような気がしました。時間あたり40本のトラムも、「トランジットモール」も、食堂車つきトラムも、複電圧式電車によるドイツ鉄道への乗入れも、確かに「見もの」ではあるんですが、いちばんのヒットはこれですね。

ビジター向け都市マップ 東京は?
海外でも国内でも、街に着くとまずはとりあえず地図を手に入れるのが私の習慣になっています。自分が使うため、というのがもちろん主目的ですが、この地図のクオリティや、地図の配布の仕方などをみると、その街のビジターへの「おもてなし」への意気込みがどうか?街をどう歩かせたいか?公共交通をどう位置づけているか?が間接的ながら分かるような気がするので、同じ街でも複数のマップをもらったりすることが多いです。

成田空港のリムジンバスカウンターで、英語のMAP OF TOKYO(2008年11月版) がおいてあったので、さっそくもらってきました。外国人向けへのホスピタリティがどうなっているのか? Yokoso Japanは、実地でうまくいっているのか?の検証です。

地図の範囲や、地図に載せているランドマークなどは、日本人と外国人観光客とではニーズが異なることを意識して設定しているようです。浅草やお台場など、中心から少し外れたところの大縮尺地図はないので、これ1枚で全てを済ませるのは難しいですね(これは、無料の地図には無理な注文かもしれません)。地名が日本語とローマ字併記で、でも日本語のフォントが小さくなっていて、非漢字圏の人も漢字圏の人もつかいやすいような絶妙なバランスのデザインになっています。

このようにまあ工夫はされているのですが、総合評価としては100点満点中30点といわざるを得ません。というのも、地図の情報が、新しいものに更新されていないのです。

たとえば、外国人が多い六本木・赤坂をみても、

・赤坂サカスがない(再開発前のビル配置のまま)
・サントリー美術館がまだ以前の位置(ミッドタウン内にない)
・国立新美術館がなくて、まだ東大の生研がある!
・ミッドタウンのエリア範囲が間違っている
・廃業したホテルがまだ載っている(六本木プリンスH,H東急観光)
  ・・・・・

それから、副都心線、つくばエクスプレスも地図に載っていません。それに、Fuji Bank とかSakura Bankなんて書いてある!ここまでくると、ジョークのネタです。他にもスペルミスや施設の訳語が???のものなど、たくさん・・・。

主要配布先として、JAL,JR東日本、リムジンバス、はとバス、と書いてあるので、このマップはかなり「代表的な」東京英語マップということになります。作成は、はとバスエージェンシーです。東京の観光の重要な一翼を担っている「はとバス」の子会社のマップがこの程度なのですから、東京のレベルを疑われても仕方ありません。

現地のマップがビジターにとってありがたいのは、持参している旅行ガイドブックの情報が古いことがあるので、新しい情報がマップに載っていることです。この基本ができていないというのは、やはりまずい。広告の更新とともに発行するので、この種のマップは本来は情報の更新がしやすいメディアのはずです。

作成者(広告代理店)は広告が取れればいい、配布者(スポンサー)も英語になると誰もチェックをしないし気づかない、ということでずっと放置されているのでしょう。文句を言うだけなら簡単なのですが、この問題は根が深いような気がします。(わが大学や研究室の英語Homepageがちょっと心配になってきた)

それでは皆様よいお年を。
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