ナイロビの交差点からいろいろ見えてくること

ナイロビの激しい交通渋滞の元凶はラウンドアバウト(ロータリー)。というのが、衆目の一致した見方のようです。研究者からもケニアの道路管理者からもそんなコメントは何度も聞きましたし、ガイドブックにさえもそんなコメントがあります。いままでずっとこう指摘され続けているにもかかわらず、私が見聞きした限り、交差点改良の事業(大してお金がかかるわけではない)が行われた形跡はありません。


 ラウンドアバウト

<ラウンドアバウト>

交通工学的に見ると、ラウンドアバウトは信号交差点に比べて、交通量が大きくないときは(信号待ち時間なく一時停止だけであるため)所要時間は短くなる利点があるが、交通容量そのものは数割程度落ちるとされています。流入交通量が交通容量に近い状況だと、ほんの数%の交通量の増加で渋滞が加速度的にひどくなる、というのが交通工学の常識ですから、ナイロビのような交通量では、ラウンドアバウトはメリットよりもデメリットの方がずっと大きく、渋滞のボトルネックになるのは明らか、ということになります。

 

技術的にはその通りなのですが、事の本質はもっと根深いように思えます。まずこのラウンドアバウトでの交通制御ですが、交通量が少ないときは、イギリスとほぼ同じで、全ての方向(多くの場合4方向)から車が順次ラウンドアバウト内に流入してきます。問題は混雑時で、交差点の全ての流入口に立っている交通警察官がマニュアルによる交通制御を始めます。このとき、同時には1方向のみしか交差点に流入させません。つまり、4枝交差点(十字路)であれば、信号1サイクルにつき4現示ということになります。これでは、信号交差点に比べて交通容量はほぼ半減です。さらに問題なのは、警察官が何らかの原則に沿って制御しているようにはとても思えない(警察官の気分?)ことです。交通渋滞を引き起こすために警察官が存在しているかのようで、こんな警察官が各交差点にほぼ必ずいるので、市街全体ではとても多くの交通警察官がいることになります。警察官は、取締りにはとても熱心にみえますが、円滑な交通流の実現という意識は、すくなくとも現場には無いようにさえ思えます。もっとも、渋滞がひどくなるとドライバーはてんでバラバラな振る舞いをするので、そのようなカオスな状況を防ぐ、という意味の効果は確かにあるのですが。ナイロビでは、他の途上国と同様に運転ルールやマナーは???ですが、警察官の指示にはきちんと従います。


 警官

<進むのは1方向のみ>

警官2
<交差点の警察官>

要は、道路管理者と交通管理者(警察)の連携が現状では全く出来ていません。ケニアの道路管理者と話をすると、ラウンドアバウトがボトルネックとは皆が言うものの、交通制御がよくない(警察が悪い)とは自分からは言い出しません。数人のキーパーソンと話しただけですが、どうもこれはセンシティブな問題とみました。ちなみに交通警察は、国の直轄だそうです。

 

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